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~下手くそ選手がコーチを目指す~

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~下手くそ選手がコーチを目指す~

逆を鍛えると....

こんにちは。ヒューガです。

今回は僕の考えるトレーニング論について語ろうと思う。

しかし、科学的根拠はないものなので、「ホンマでっか?」というスタンスで聞いて戴けたら幸いである。

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伸び悩んでいる時には試してみる価値あり!?

僕も長年、バスケットをやっているが、伸び悩む時期を少なからず経験してきた。

上手く行っていて、心身ともに成長を感じている時は良い。

しかし、そんな事ばかり続かないのがバスケットであり、スポーツだと思っている。

そんな時に僕が意識しているのは『逆を意識して鍛えてみる』である。

 

僕が中学生の時に、アスレティックトレーナーに言われた一言が大きかったと思っている。『腹筋を鍛えたいのなら、倍の数の背筋をやりなさい』

当時はあまり深く理解しておらず、「鍛えるのが大変な裏の筋肉もバランス良くやりなさい」と言われているのだと思い、分かったつもりでいた。

 

高校生になり、このアスレティックトレーナーの方とお話する機会があった。

 

ヒューガ 「中学生の時に言われていた『腹筋を鍛えたいなら、倍の数の背筋をやりなさい』というのはバランス良く鍛えなさいって意味ですよね?」

AT   「もちろん、そういった意味が強いかな。だけど、少しだけ違うニュアンスも隠されているんだよ」

ヒューガ 「違うニュアンスですか?」

AT   「そう。例えば、人間はなぜ、3メートルの垂直飛びが出来ないと思う?」

ヒューガ 「それだけ飛べる筋力がないからですか?」

AT   「半分正解。だけど、俺は『着地が出来ないから』だと考えている」

ヒューガ 「どういう意味ですか?」

AT   「例えば人間が3メートルの高さから安全に着地する術を身に付けたら、その高さまでは飛べる可能性があるという事」

ヒューガ 「それなら、3メートルとはいかないまでも、1メートルの高さからの着地練習をしたら、この高さまでは飛べるようになるってことですか?」

AT   「うん。可能性はあると思うよ。」

 

当時はヤクルトジャンプ(本当にヤクルト1本分くらいしか飛べなかった)の異名を持ち、ジャンプ力の無さにコンプレックスを抱えていた僕だが、この話をきっかけに、学校にあるステージ(=壇上)から飛び降りて着地する練習を開始した。

壇上の高さは1メートル程だったが、なるほど....意外と高い(笑)、そして恐い(笑)

何度か飛び降りていると、高さには慣れてきた。しかし、次に襲い掛かってくるのはケガに対する恐怖心。ドスンと大きな音をたてながら着地していた為、膝や足首に負担はないのだろうかという不安。

そこで、あまり大きな音をたてないように着地する練習を行っていると、なるほど....太ももやお尻の筋肉に意識が行き、最初の頃は筋肉痛にもなった。鍛えられている実感もあった。

 

身長178㎝でありながら、ネットを触るのがやっとだった僕が、1年半で片腕でならリングにぶら下がれるまでにジャンプ力が向上した。

 

こんな経験から、トレーニングに行き詰ってしまったり、伸び悩んだ時は『逆を意識して鍛えてみる』という考え方が僕の中に定着した。

 

例えば、相手を抜き去る高速ドリブルを身に付けたいと思っていた際は、意識してディフェンスからの距離を作る、引くドリブルの練習を積極的に行った。

結果、いつでも後ろに下がれるという安心感からか、自信を持って前にドリブルが出来るようになり、スピードも増したように感じた。

 

また、パスミスやパスカットをされてのターンオーバーが多かったのだが、逆を意識してパスキャッチの練習を行った。

パスの上手な友人に付き合ってもらい、ひたすらにパスキャッチ

その結果、パスに大切なのは、出し手の目線やタイミング、パススピードなどでパスに情報を込める事と学ばせてもらい、劇的にターンオーバーが減った。

それに、スピードの速いパスを受け慣れる事で、自身のパススピードが上がっている実感も得た。

 

例に挙げたように、『高く飛ぶ練習』だけではなく『着地する練習』

『相手を抜き去るドリブル練習』ではなく『相手からの距離を作る、引くドリブル練習』などのように、逆も意識してみると、新たな自分を発見できて、面白いかもしれない。

 

皆さんにも、練習中に意識している事や独自のトレーニング理論があったら、是非とも教えて頂きたい。

それではまた。

 

 

 

 
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ディフェンスで大切な事

こんにちはヒューガです。

今回はディフェンスについて話をしたいと思う。

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他の方のブログなども読ませて頂くが、ディフェンスで大切なことが色々と書かれている。例えば「フットワーク」と書かれていて、とにかく練習が大切だと。シュートやパスはセンスだが、ディフェンスは努力。やればやるだけ上達すると書かれていた。

 

また、「気持ち」が大切で、抜かれても最後まで諦めないなどと書かれている記事もあった。

 

上記の事柄はもちろん大切だと思う。僕も下手なりにディフェンスを頑張ってきたが、練習は嘘をつかないと思っているし、気持ちや気迫で相手を勝り、スキルやセンスでは到底敵わない相手をも抑えた事もあった。

 

ディフェンスで大切な事

僕の考えるディフェンスで大切な事は『相手に気持ち良くシュートを撃たれない』ことである。その為にはディフェンスの最中にもいろいろと考える必要があり、頭を使う作業だと思っている。

 

これは『相手にシュートを撃たせない』とは違う。このように考えてしまうと、ドリブルスティールやパスカット、ブロックショットなどのリスクの高いギャンブルディフェンスになってしまう。

もちろん上記の事柄が悪いと言っている訳ではない。

残り時間や点差、またはチームの戦略として必要なポイントは存在する。

パスカットからワンマン速攻、得点を決めて、流れが一気に傾いた。などという試合を幾度となく観てきた。チームの士気を高めたり、流れを変えるのに必要なプレーだとは思う。

 

しかし、バスケットボールの試合にスコアレスドローがないことからも分かるように、オフェンスが圧倒的に有利なスポーツである。

得点をゼロに抑えられない以上、いかにして相手のシュート成功率を下げるかが重要だと考えている。

 

意識が変わり、行動が変わる

僕も昔はディフェンスが不得意だった。それでいて負けず嫌いで、『マッチアップ相手の得点をゼロに抑えてやろう』などと考えていた。

その結果、少しのフェイクにも反応してしまい、ギャップが大きくなり、簡単に得点を許してしまう事に繋がっていった。

 

そんな僕の意識が変わったのは高校生の時である。

前々からコーチには『ディフェンスの時は相手の嫌がる事をやり続けよう』と言われていたのだが、自分の中で理解しておらず、その言葉にもしっくり来ていなかった。

 

ある日の試合、シューターである僕は稀にある絶好調の日だった。

ウォーミングアップの時から撃つシュート撃つシュートがことごとく決まり、身体のバランス、手首や指先の感覚、心理状態までもが最高潮。

それにも拘わらず、この日の試合では大して得点をあげる事が出来なかった。

理由は簡単、ディフェンスが一枚も二枚も上手だったからである。

ボールを受けるのに苦労したわけでもない。パスカットやドリブルカットをされたわけでもない。それなのに、これだけの敗北感を味わったのは久しぶりであった。

要因は僕の得意なスリーポイントシュートを全く撃たせてもらえなかった事。

得意でもないドリブルからのジャンプシュートを撃たされている時点で僕の負けである。もちろん、そのジャンプシュートもフリーで気持ち良く撃てている訳ではない。

プレッシャーをかけられながら撃たされたシュートの確率は上がる訳はなく、平均以下のスコアで試合は終了した。

 

この経験から『ディフェンスで大切なのは、オフェンスに気持ち良くシュートを撃たれない事』だと気付かされた。

僕が苦し紛れのジャンプシュートを決めた時も、相手ベンチからは『それで良い。オフェンスは苦しんでるぞ』と見透かされ、ディフェンスを称えていた。

 

僕の言う『気持ち良く撃つシュート』とはフリーの状態という意味もあるが、得意としているシュートというニュアンスのほうが強い。

 

意識が変わってからは行動も変わってきた。

まずは相手オフェンスをとことん観察するようになった。『得意としているプレーは何なのか?』『これが決まると選手自身もベンチも盛り上がってしまうプレーは何なのか?』を探る。

初めて見る対戦相手でも、シューティングの時間には得意プレーの練習をしている選手が多く、意外と簡単に見極める事も出来た。

これはあくまで僕の経験則なので、上手く表現できないのだが、アウトサイドでシューティングを行っている選手は、そのシュートの軌道やアーチで得手不得手が分かる。

 

ストップジャンプシュートの練習を行っている選手は、そのボディーバランスなどからも得手不得手が分かった。また、得意そうにしている軸足などもこの時に確認しておくと試合中に役立つ事が多かった。

また、フリースローの練習をしている選手は、ドライブが得意なのだろうと勝手に予測していたが、当たっている事が多かった。

 

相手が得意としているプレー(=やりたいプレー)を把握し、それを気持ち良くやらせない。

 そう考えながらディフェンスをしていると、得点をゼロに抑えてやろうとしていた時に比べて、だいぶ難易度も下がったし、実際の失点も下がっていった。

 

あなたの考える『ディフェンスで大切な事』とは何ですか?

それではまた。

 

 

 

 
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目まぐるしく変わるルール

こんにちは、ヒューガです。

今回は、バスケの「ルール」について話そうと思う。

あなたもバスケをしていて、『えっ!?またルールが変わるの?』と思ったことはないだろうか。

また、ブランクが長い方からは『そんな変更点があるなんて知らなかったよ』という言葉を聞いたこともある。

それもそのはず、大小を含めると2年に1度のペースで競技規則に変更があるのだ。

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なぜ変わる?競技規則

一概には言えないのだが、競技規則が変更される要因として、以下の3点が考えられる。

  1. バスケルールの統一化
  2. 競技者の技術向上
  3. 観戦者への配慮

それぞれ順を追って説明しよう。

 

1.ルールの統一化

実は、オリンピックや国際試合で用いられているルール(国際バスケットボール連盟FIBA)とアメリカの最高峰バスケットボールリーグが用いるルール(NBA)では、異なる点が多い。

その為、オリンピックに出場したNBA選手が、ルールの違いに困惑している様子を観る事がある。

 

直近では、制限区域が台形から長方形に変更になった点や3ポイントラインが拡大した。

これらのことは、皆さんも記憶に新しいだろう。

この変更は、’’バスケのルールを統一化したい考え”のFIBA側がNBA側に歩み寄った結果と伝えられている。

 

2.競技者の技術向上

先に挙げた3ポイントラインの拡大は競技者の技術向上も大きく関係している。

ラインの拡大理由として、 FIBAのバウマン氏は「世界選手権などで3ポイントシュートが簡単に入るようになってきたため」と語っている。

 

また、現代バスケットボールが形成される上で、その発展に最も影響を与えた選手の一人としてジョージ・マイカンの逸話などが、挙げられる事が多い。

身長208cmの彼が、試合での支配力があまりにも強大であり過ぎるため、"ゴールテンディング"や"ショットクロック"などのルールがマイカンの影響で設けられたとされている。

 

ショットクロックの誕生秘話は、実に面白い。

恵まれた体格と、類まれなフックシュートのセンスを持ち合わせたマイカン。

彼がひとたびボールを持つと、高確率でシュートを成功させてしまう。

その為、彼のチームにボールを保持されまいと、1点でも多く得点をしたら、ボール回しを行い、ひたすら逃げ回るといった試合が散見された。

NBAの長い歴史の中でも最低得点試合になる、レイカーズ 18-19 ピストンズ

当時、レイカーズに所属にしていたマイカン。そんな彼にボールを保持されないよう、ピストンズが行った戦術である。

しかし、ボールを保持し続けるだけの試合が面白いはずもなく、当然のように観客からは抗議が殺到した。

結果、1954年に"ショットクロック"が導入されることになった。

 

また、これ以外にも、ひと昔前のルールではヴァイオレイションになっていた、アレン・アイバーソンなどが得意とする”クロスオーバー・ドリブル”やマヌ・ジノビリなどの欧州選手が使う”ユーロステップ”などが試合で観られるのは、競技者の技術向上に際し、ルールの見直しが行われた結果だと考えられる。

 

3.観戦者への配慮

先にも挙げたように『観客からの抗議』などはルール見直しに大きな影響を与える。

『スポーツは観ても楽しいもの』という娯楽的感覚が広く一般化された昨今。

観戦者への配慮がとても大切になってくる。

 

国際ルールの”ショットクロック”は当初、30秒だった。しかし、よりスピーディーな試合展開を望む声に後押しされる形で、24秒に変更された。

 

また、バレーボールの話になってしまうのだが、もともとはサーブポイント制(=サイドアウト制)だったのだが、ラリーポイント制になった。

これは、試合時間短縮にも繋がり、テレビ放送も含めた、観戦者への配慮が要因と言われている。

 

最後に

バスケットも、まだまだルール変更があるかもしれない。

日本での、バスケのテレビ放送が圧倒的に少ない事からも推測されるように、『観戦者への配慮』が足りていないと感じる。

僕も知人にバスケのテレビ観戦を勧めたが、返ってきた第一声は『笛が鳴って試合が止まるけど、なにが起きているのか分からない』といったものだった。

バスケが、より魅力的なスポーツになっていく為には、観戦者への対策も必要だろう。

 

今までは『またルール変更があるの?』と否定的だった僕だが、ルール変更の理由を探る事で、バスケの奥深さを再発見することが出来た。

また、今後はバスケ界の発展の為のルール変更なら、構わないとも思っている今日この頃である。

 

 
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ビハインド・ザ・バックパスは有用か?

こんにちは、ヒューガです。

今回は、「パス」について書こうと思う。

テーマは、『ビハインド・ザ・バックパスは有用なのか?』である。

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 はじめに

皆さんは、「ビハインド・.ザ・バックパス」をご存知だろうか?

その名の通り、片手でボールをコントロールし、身体の後ろ側(=背中)をまわして出すパスの事である。

 

僕が学生の時に、NBA選手のジェイソン・キッドやジェイソン・ウィリアムス、スティーブ・ナッシュなどが用いていた上級者のパス。

 ディフェンスの視野からボールを隠すことが出来るため、ボールへの反応や判断を遅らせることが出来る。

それに、成功するとカッコイイ!!

 

ナルシストのたまり場だった我が部活では、このパスが大流行。

皆がこぞって練習し、ここぞとばかりに披露した。

 

しかし、僕は、このパスを多用する選手を毛嫌いし、嫌悪感すら感じるようになっていった。

 

パスの役割

そもそも『パスの役割とはなんだろうか?』と考えた時に、僕は情報共有ツールのひとつだと考えている。

パススピードや投じる場所を変えることで、ディフェンスの位置や次に起こしてもらいたい行動などを情報として盛り込んでいる。

 

皆さんも味方にパスを出したのに『なんでシュート撃たないんだ?』と思った事はないだろうか?(←これはパスにシュートを撃てと情報を込めている証拠)

 

逆に、パスを受けて『こんなひどいパスじゃシュート撃てないよ』と思ったことはないだろうか?(←これはパスの出し手と受け手で次の行動の共有が図れていない事が原因)

これはいずれも、「パスには情報を込められる事」と「受け手と次の行動を共有できる事」を表している。

 

本題『ビハインド・ザ・バックパス』は有用なのだろうか?

僕は、パスを出す際に大切にしている事が二つある。

  1. ミスをしない。あるいはミスする可能性が低い方法を選択する。
  2. パスに情報を込め、受け手と行動の共有化を図る。

しかしながら、ビハインド・ザ・バックパスでは、上記ふたつのうち、どちらもクリアできていないと考えている。

 

ビハインド・ザ・バックパスが、高度なスキルを要し、上級者のパスである事からも分かるように、ミスのリスクは格段に上がってしまう

また、パスの出所が分からなくなるので、受け手との情報共有も困難になってくる。

 

ここまで否定しておきながら、話すのが恥ずかしいのだが、僕も全くこのパスを使ってこなかった訳ではない。

レイアップの瞬間、ビックマンに立ちはだかられ、シュートもパスコースも塞がれてしまった。仕方なくボールを背中側を回すと、味方のユニフォームが見えた。その方向に放り投げると、たまたまパスが繋がり、会場からは『お~ぉ!』とどよめきと歓声が上がった。

 

「緊急の危機回避技術としては、有用なのかもしれない」と思った一場面であった。

 

最後に

結局のところ、自分ではビハインド・ザ・バックパスの有用性を判断できかねている。

しかし、一個人の感想を述べるとしたら、このパスを独りよがりで、カッコつける為に多用する選手は嫌いである。

先に述べたように、僕はパスの大切な役割として『味方との情報共有』があると考えている。その為、自身がチームコーチになった時には、パスの役割についてもしっかりと教えていきたい。

また、同じようにパスミスを犯したとしても、チェスト・パスとビハインド・ザ・バックパスとでは味方に与えるダメージが異なってくると思っている。

 

以前、フローターシュート(ティアドロップ)を初めて見た時にも、同じような感覚に陥ったことを覚えている。

『シュートを適当に放り投げて、完全にオフェンスの負けじゃん』と思っていた。

しかし、今では高いブロックをかわす為の技術として確立され、このシュートが上手な選手の決定率はかなり高い。

 

今までは、試合中に見る機会の少なかったビハインド・ザ・バックパスだが、『技術が発達するにつれ、スタンダードになっていくのかもしれない』とも思っている。

ビハインド・ザ・バックパスがうまく決まると会場が沸くように、周囲の目を引くかっこいいスキルではあると思っている。

 

日本国内におけるバスケットボールは、競技人口が多い割には、野球やサッカーのように広く世間一般には浸透していない(B.LEAGUEが始まったとは言え、まだ成功しているとは言えない段階であることは明白だろう)。

今後、バスケ界の発展にはこうした『かっこいい』という視点も大切なのかも?と考え始めた今日この頃である。

 

 
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シュート力向上委員会

こんにちは、ヒューガです。

ふざけたタイトルで始まった本日の記事。

しかし、皆さんも『シュート力を上げるにはどうしたら良いのだろう』などと考えた事はないだろうか?

僕は毎日のように考えている。そして、不定期ながらもシュート力向上の見解を持った人間で集まり、会合を開いている。

 

体育館以外の場所で集まり、本気で、暑苦しく、『シュート力向上』をキーワードに語り合っている。(体育館以外で行うのには訳があり、シュートに対して理論的アプローチから向上を図りたいと考えたからである)

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シュートはセンスで決まる!?

僕が学生時代に言われていた言葉『シュートにはセンスが必要だが、ディフェンスに必要なのは努力のみだ』

いろいろと解釈の仕方はあると思うのが、本来は努力を促す言葉であったり、ディフェンスの必要性を謳った言葉なのだろう。

僕も『ディフェンスを頑張れば試合に出してもらえる』との思いから、一生懸命に練習したのを覚えている。

しかし、それと同時に天邪鬼な僕には一つの疑問が浮かんだ。

はたして本当に『センスのない僕はシュートが上手くなれないのであろうか』

 そこで、そんな疑問に立ち向かうべく自分自身を使って検証すると決めた事がすべての始まりだった。

 

見えてきた共通点

 『シュート力を向上させる』そう決めてからは、シュートが上手な人のプレーを、たくさん見るようにしてきた。すると、自分なりにだが、いくつかの共通点を見出すことができた。

 

共通点①…力みのない綺麗なシュートフォーム

中学生時代から実業団や大学生の試合を見るのが好きだった僕。いろんな人のシュートフォームを見て、研究したり、真似したりしたが、安定してシュートが入る人は皆、フォームに力みがなく、綺麗だった。

逆に言うと、シュートを安定的に決めるためには、綺麗なシュートフォームが必須だと考え、よく鏡の前で素振りを行っていた。

 

 野球で言う素振りやシャドーピッチングのような感じで、ボールを持たずに、ただひたすらに鏡の前でフォームの確認をしていた。

当時は『アイツは何をやっているんだ?』とか『見た目ばかり気にしちゃって…ナルシストだな』などと後ろ指刺され、笑われた事を覚えてる。

しかし、これを繰り返すことで、身体から余計な力が抜けて、自分にとって理想的なシュートフォームに近付けた感覚があった。

 

 

共通点②…高いアーチとバックスピン

NBAやB.LEAGUEなどのハイライトでよく見る、3P成功のシーン。

必ずと言っていいほど、アーチが高く放たれたシュートで、バックスピンのかかったそのボールは、綺麗な放物線を描きながらゴールに吸い込まれていく。

レジー・ミラーやレイ・アレン、最近の選手だとステフィン・カリーやクレイ・トンプソンなどのハイライトを見ると分かって頂けると思う。

日本人選手だと、折茂選手・岡田選手、最近だと金丸選手・辻選手など。

 

これを見て、綺麗なバックスピンをかける事と距離よりもアーチの高さを一定にする事を意識してシュートの練習を行っていた。

 

共通点③…シュータータイプが持つ独特のリズム

これに至っては完全に僕の私感でしかないのだが、シュータータイプの人間かどうかはフットワークやドリブルワークを見ていると分かったりもする。

 

※ガードタイプは相手のリズムを崩したり、自分のリズムを悟られないように、小刻みに変化をつけているように感じる。逆にシュータータイプは自分の中にある一定のリズムを大切にしていて、崩さないように努めているように感じる。

 

シューティングを見ると『やはり彼がシューターだよね』と当たっている事が意外と多い。

 

大切なのは撃つこと、撃ち続けること

皆さんもマッチアップ相手のシュートを見て『あぁ、この人はシュート入らないな』と思ったことはないだろうか?

逆に『この人のシュートは入る』と思った事もあるだろう。

 

それほどまでに、シュートフォームやアーチ、綺麗なバックスピンは重要、かつ、相手に与える情報量がとても多いと考えている。

 

アウトサイドシュートが上手な人の共通点に気付いてからは、練習時に意識する点も変わってきた。

以前は『シュートが入った』『外れた』などの結果だけに一喜一憂していたのだが…。

もちろん結果も大切である。

だが、それと同じくらいにシュートに入る前の過程やシュート動作自体が大切だと気付いた。

入ったとしても悪いシュート、外れたとしても良いシュートが存在する。

 

 

なんのセンスも才能もなく、身体能力が高い訳でもない僕が、『アウトサイドシュートが得意です』と答えられるようになったのは、こうした考えと練習の成果だと思っている。

月並な事を言うと、『練習は決して裏切らない』

また、少し行き詰ってきたら、シュート力向上に対して、違うアプローチも良いのではないだろうか?

 

今後も、自身の経験や会合での話し合い結果などを嚙み砕きながら伝えていきたいと考えている。

 


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オールジャパン2017観戦記

こんにちは。ヒューガです!

皆さんはオールジャパン2017(第92回 全日本総合バスケットボール選手権)をご覧になったでしょうか?今回は観戦記を書かせて頂くので、結果などのネタバレにはご注意を。

 

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新時代の予感!?

今大会のキャッチフレーズでもある『歴史と共に、新時代を築く』

その言葉通り、シーホース三河や川崎ブレイブサンダースといった強豪チームを破って、千葉ジェッツが初優勝。なんだか感慨深いものである。

また、新時代というところだと、若いヘッドコーチが増えてきたように感じた。

大野HC(千葉ジェッツ)や伊藤HC(アルバルク東京)は、僕と同じく30代。

嬉しい気持ちと同時にとても良い刺激を受けている。

 

好采配が交錯するシーソーゲーム

僕が最も面白かった試合を挙げるとするならば、男子準決勝の川崎ブレイブサンダース VS アルバルク東京である。

北HC(川崎)も伊藤HC(東京)も、ディフェンスに重心を置きながら、自分たちの流れを作り出そうとする試合はとても見応えがあった。

 

選手交代のタイミングで流れを作った川崎。

途中出場の栗原選手・藤井選手・磨々道選手の大活躍を見ると、北HCの選手起用のタイミングや戦況を読む能力の高さが分かる。

 

一方で、伊藤HCはアメリカでバスケットを学んできたという事もあり、タイムアウトのタイミングが絶妙だったように感じる。

流れが川崎に傾きかけた時はもちろん、ここで得点を重ねれば流れが東京に傾くと感じた時にはタイムアウトを有効的に使っていた。

 

結果的には、川崎の勝利で決着した試合だったが、最後の最後までどちらが勝つか分からなかった。

 

しびれる采配 伊藤HC(東京)

やはり一番の見どころは競った展開の4Qだったろう。そしてHCの腕の見せ所。

 

東京のギレンウォーター選手が4つ目のファールを犯し、窮地に追い込まれる。

そこで伊藤HCは選手を交代。ギレンウォーター選手に近寄り、1分近くコミュニケーションをとっていた。

恐らくだが『勝利には君の力が必要だ。冷静にゲームに臨んでくれ』的な話をしたのではないだろうか。

僕にも経験があるのだが、こういう場面でのコーチによるメンタルフォローはとても嬉しく、リラックスができ、励みになる。どこか気持ちが焦っていたり、熱くなり過ぎていた所を、チームの勝利の為に仕事をしようと言う気持ちにさせてくれる。

 

結末を言ってしまうと、このあと交代で試合に戻ったギレンウォーター選手であったが5つ目のファールを宣せられ、退場してしまう。しかし、こういった細やかなフォローが選手からの信頼を得るのだと感じさせてくれた一場面であった。

 

しびれる采配 北HC(川崎)

北HCのすごい所はなんと言っても、試合の流れを読む能力がとにかく高い事だと思う。

それほどまでに選手起用のタイミングなどが絶妙で、ただただ感心してしまう。

とくに僕が鳥肌が立った場面は試合の終盤。東京が最後のタイムアウトを取った場面である。

僅かな点差で負けていた東京は流れを呼び込むべく、念入りにオフェンスの指示を出す。

 

迎え撃つ川崎は、その指示を見透かしたようにディフェンスシステムを変更してみせた。

結果、マンツーマンからゾーンディフェンスに変えた川崎を攻略する事が出来ず。

 東京は71-78の僅差で敗れ、準決勝で姿を消した。

 

最後に

僕が愛読しているバスケットボール競技規則には、バスケ界の発展・レベルアップには『プレイヤー』・『審判』・『観衆』・『指導者』の四方向からの努力が必要と記されている。今回はその中でも指導者にフォーカスして話をしてきた。

今後も自身がレベルアップしていきたいと考えている、コーチ(=指導者)としての目線で、ブログを更新していきたいと思っている。

 

また、今までの経験で培ってきたプレーヤーとしての目線。資格を有している審判としての目線。見応えのある試合を観戦してきた観衆としての目線からもブログの更新をしていきたいと考えている。

 


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バスケコーチの重要性

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こんにちはヒューガです。

僕も今までに15年ほどプレイヤーとして活動してきたが、それはもう…様々なタイプのコーチのもとでプレーしてきた。

ひたすら怒鳴られ、走らされ、殴られた事だってある。

また、この人は僕に全く関心が無いんだなと思う程にアドバイスをくれなかったコーチもいる。

 

バスケ発展途上国である日本では、学生時代に部活動に所属していないとバスケに打ち込める環境は限りなくゼロに近い。

という事は、その部内でも大きな存在になるコーチが占めるウエイトは大きい。

 

恩師との出会い

僕は幸運なことに、恩師と呼べる方と高校生時代に巡り合う事が出来た。

恐い部類に入る先生ではあったが、僕に『考えるバスケ』の楽しさや大切さを教えてくれた。

また、『お前の下手くそなドリブルなんか見たくないんだよ』という言葉が『お前のアウトサイドシュートには期待している』という言葉の裏返しだと分かった時には涙が出るほど嬉しかった。

 

理想のコーチ象

やはり、自身の経験上、高校の先生の存在は大きく、理想像の大半を占めている。

 「チームが勝つために自分は何ができるだろうか」と常に考えていた。

身体能力が特別高い訳でもない僕が、今もバスケを続けていられるのは、このマインドのおかげだと思っている。

僕も選手に対して『気付き』を与えてあげられるようなコーチになりたいと思っている。

 

ミニバスは教えない

僕も何度かミニバスのコーチを依頼されたことがあるが、その度にお断りしている。

それは、ミニバスのコーチの難しさや大切さを分かっているつもりだからだ。

僕の周りには『勝利至上主義』のミニバスに所属していて、大学までバスケを続けた人間はいない。

逆に、ミニバスは弱小チームだったが、バスケの楽しさを教えてくれたと語った友人は

B.LEAGUEのB2で活躍している。

 

もちろん『勝利至上主義』を否定するつもりはない。僕も負けず嫌いだし、バスケが得点を競い勝ち負けを決めるスポーツである以上、勝利を優先する事は当たり前だと思う。僕がコーチをやったとしても、どうしたら勝てるかを考え、勝ち方を教えてしまうだろう。しかし『わざとファールしろ!』などの怒号が飛び交うミニバスの試合会場は異常だとも感じてしまう。

こんな考えからか、ミニバスのコーチをやれずにいる。

 

大切なのは『気付き』

どのカテゴリーにおいても、選手に気付きを与えられるコーチは優秀なのではないかと思う。

自身はミニバスの経験はないのだが、選手にはバスケの『楽しさ』に気付かせてあげられる事が大切だと思う。

 

中学時代には『向上心』を気付かされた。どうやったら上手くなるのかを寝ずに考えた日もあった。

 

大きなターニングポイントでもあった高校時代には、『チームの勝利の為に自分は何をすべきだろう』と考えることが大切だと気付かされた。たとえ試合に負けたとしても、自身のマークマンよりも多く得点をすることでどこか安堵し、気持ち良くなっていた僕。

こんなふざけたマインドを徹底的に叩き直してくれた。

 

練習生の時には『感謝の気持ち』にも改めて気付かされた。僕がプレーするために、どれだけの人が尽力して下さっているのかを再認識させてくれた。

 

もちろんコーチ(=監督)の存在や言葉だけで気付けた事ばかりではなく、環境なども影響しているだろう。

しかし、僕はそんな環境作りも含めて、選手に気付きを与えられる存在。

そんなコーチに僕はなりたい。